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平成8年2月
85.羽生名人七冠
将棋の羽生善治名人が史上初の七冠(名人、王将、竜王、棋聖、王位、王座、棋王)を達成しました。将棋に多少の心得がある私は驚異の目を見張りました。天才の名に価する棋士だと思います。
私は昨秋の園遊会で羽生名人と一緒でした。しばらく歓談し、並んで写真を撮らせてもらいました。慎しみ深く、言葉も少ないなかに、あたりを払う威厳がありました。そんなことがあったので、こんど山口県のマリンピア・くろいで行われた王将戦第四局は注目していました。
私の将棋はヘボ将棋の域を脱せず、このごろは小学四年の息子にも負けるくらいの腕前です。しかし、それでも羽生名人のすごさはよくわかります。
私は遺伝学も学んだ医者ですが、両親が持つ知能指数等を高める遺伝子を極めて多数受け継いだ子供が生まれることがあります。確率的には非常に少ないのですが、それが天才といわれるもので、まさに羽生名人がそうだと思います。
羽生名人が定跡破り、羽生マジックといわれる将棋が指せるのは、思考をつかさどる脳の部分が特に発達して分析力があるうえに直感、ひらめきとかいわれる感性を支配する脳の部分も並みはずれてすぐれ、瞬時に総合判断ができるからでしょう。
天才、羽生名人がこんごどんな人生を歩むのか、医者として大変興味を持っています。
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