平成5年1月

51.毒ガス傷害を救済

旧陸軍の毒ガス充てん施設・東京第二陸軍造兵廠曾根製造所(北九州市小倉南区)の元従業員の医療救済が認められ、来年度の国の予算に二億二千万円が計上されました。
 平成元年八月、元従業員でつくった「毒ガス傷害者互助会」(岡田清会長、三百二十人)から私に陳情があり、三年四ヵ月で国の救済が決定、この種の問題でこんなに早く国の結論が出たのはまったく異例のことです。
 互助会のみなさんが涙を流さんばかりに喜ばれ、終始傷害者の立場に立ってお世話をさせていただいた私としては攻治家冥利(みょうリ)につきます。
 九大医学部の先輩には随分ご協力を受けました。先輩がおられる広島大第二内科は快く大学の研究費で元従業員の健康検査を引き受け、その結果と毒ガスとの因果関係については九大医学部の先輩教授が論証、いずれも大きな力になりました。
 初め大蔵、厚生省は陳情を門前払い扱いでしたが、私は九大医学部、米ハーバード大を通じて疫学を専門にしていたことから両省と因果関係についていくども激論、説き伏せました。
 もちろん、私にムチを当て国を動かしたのは互助会の執念と行動力があったればこそです。
 国民の健康被害の救済で、革新政党でなく、保守の自民党の国会議員が先頭に立ち成果を得ました。これはまれで意義のあることだったと認識しています。


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