平成3年7月
35.東アジア視察
通産省の政務次官として七月八日から十三日まで韓国、香港タイを視察、それぞれの通産大臣に当たる閣僚に会うことができ、国際的な理解を深めました。 最初に訪問したのは韓国。この国は輸出主導型の経済政策を推進しています。ところが、労働問題がひん発して労働コストが高くなる一方米ドルに対してウォン高になり、ひところのように経済成長率が伸びず、国際競争力も落ちています。反政府運動もいぜん活発で民主化のスピードが速かったための”政治的なコスト”を払わされているようです。 次の訪問先の香港は、一九九七年に主権が英国から中国に返還されます。現在の経済の繁栄は素晴らしいものがありますが中国への主権返還の不安から資本や人口の流出現象がみられます。返還後五十年間は香港人による自治が認められ、現行の社会、経済体制は維持されるものの、それでも不安はぬぐい切れないでしょう。 最後に訪れたタイは、日本企業八百六十社が商工会議所の会員というほど経済は活性化しています。しかし、二月の軍事クーデターで無憲法状態でした。民主主義への道まだ遠しです。 視察で感じたことは、われわれが空気のように思っている民主主義の実現に、二国一地域が大変苦労していることで、わが国の民主主義は大切に育てていかねばならないと思います。 |