平成元年3月

9.古式ゆかしく大喪の礼

大喪の礼に参列、昭和天皇にお別れをして来ました。
 当日、二月二十四目の東京はみぞれまじりの冷たい雨が降る寒い日。その中で五時間座り放しで、参列した百六十四附曹フ代表もふるえ上がっていました。
 大喪の礼の前に行われた葬場殿の儀で明仁陛下が弔辞を述べられましたが、平易で簡潔な中に昭和天皇への思いがこめられたもので、心を打たれました。
 儀式は吉式ゆかしく、厳粛で外国の参列者は日木古来の文化にふれ、興味深かったようです。
 大喪の礼では、竹下首相、原衆議院議長らが弔辞を朗読しましたが、衆議院本会議で崩御に伴う宮内庁法の一部改正をはかる動議をモーニング、黒ネクタイ姿で提出したことや原議長の弔辞の起草委員をしたことなどが頭に去来し、感慨深く聞き入っていました。
 政教分離ということで、葬場殿の儀は皇室行事、大喪の礼は国家行事となりました。しかし外国では大統領が亡くなると、すべて国葬で処理されています。天皇陛下は国の象徴、国民統合の象徴ですからすべて国家行事としてスジを通してよかったと思っています。
 野党の中には、参列をやめた国会議員がいましたが、国民感情にそぐわず、国際的にも奇異の目でみられたのではないでしようか。
 大喪の礼は昭和を締めくくる心に残る儀式でした。


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